仕事で信頼を得るためにも必要な「筋を通す」ということ

筋を通すこと=最善への誠意の継続


さて、仕事においての「筋を通す」ということを深く理解しようと思ったとき、例えば会社として「商品に不具合があったとき」や「社員の不祥事があったとき」などを思い起こすと、なんとなく感覚がつかめるのではないでしょうか。

 

みなさんも、TVでニュースを見ているときに、「え?そんな対応の仕方はないよね」とか「もっと状況を説明してくれないと納得できない」とか「わかりませんではなく何か1つでも対策はないの?」などといったマイナスの印象を抱いたり、逆に、心を打たれるような対応の仕方を目の当たりにして心が熱くなったりしたことはないでしょうか。


その一連の言動こそが「筋を通すこと」そのものだと言えます。

 

その会社の振舞いで、その社員の振舞いで、その会社の「程度」がわかってしまい、魅力的な会社か、誠意もない口先だけの会社か、印象が分かれます。

 

筋を通すということが、どういうことか分からずにいると「何をもって筋が通っているか」ということを、どう体現したらいいのかわからないので、ニーズが読めないどころか、今自分はどういう立場で、どういうところに目線をおいて、どういう行動をとるのが最善か、それがわからない。

 

それがわからないから、言葉を間違える、態度を間違える、方法を間違える、行動を間違える。

 

そして、分かっていないことさえ、分からないから、なぜそんなに避難されなければいけないんだろうと対応していることがツラくなり、逃げたような態度をとってしまう…。

 

そうすると、さらに信頼を失う。

 

このように考えてみると、ある意味「筋を通すということがどういうことか知らない」ということは悲劇でもあります。

 

これは個人としての対応でも言えることだと思います。

 

何か重大な事象が発生した時にはその差は歴然となりますが、これは日々の仕事の中でも、一貫性をもって仕事に取り組んで仕事をすることが大切で、一貫性のある人というのは評価され、信頼を得ていく、といった結果になると考えます。

 

 

一言で、筋が通っているとは?


筋が通っているとは、「一貫性をもつこと」「軸をもつこと」「ブレないこと」などとされていますが、当コンサルラボでは、次のように定義付けております。

 

筋を通すとは…

その環境の中で決められた責任を、相手の状況や心理を汲み取ったうえで、双方の折り合いがつくよう、できる限りの努力と誠意をもって、その責任を最後まで全うすること

 

そのように捉えています。

 

では、これがどういうことなのか以下に説明致します。

 

誰しも、会社の中で与えられた役目や責任があります。その役目や責任のもと仕事を全うするわけですが、そこで難しいのが、必ずしも会社の方針が正しいというわけではないとき、そこで「会社の方針だから」と方針だけを突き通してしまうと、それを突き付けられた相手側は押し付けられた印象しかならない可能性があるということです。

 

そんなとき大切なのは、相手の状況や心理を汲み取って、会社の方針を伝えつつも、兼ね合いをつけるようできる限りの努力をし続ける、もしくは精一杯の思いを伝え続ける、ということです。

 

それが誠意として伝わるのだと思います。

 

そうすると、筋を通す人だなという印象に繋がっていくように思います。

 


小さな仕事であっても、大きな仕事であっても、それを実践し続けることで、信頼が生まれ、人望が厚い人として一目置かれます。そして仕事でも「一流」と評価されます。

 

でも、これは、本当に難しいことだと思います。

 

なぜなら、まずは一般的に人として正しいとされる道理やルール・考え方を理解し、そのうえでそれらの理屈を体現しながら、会社(または自分)のポリシーばかりを押し付け過ぎないように、相手の状況や心理も汲みながら、最後まで責任をもって貫かなければならないのですから。

 

でもだからこそ、その難しい工程を丁寧に継続できることが「一流」とされるのでしょう。ここを目指して仕事に取り組んでいきたいものです。

実践するときのポイント


では、実際にはどう取り組んでいけばいいのでしょうか。

 

当コンサルラボでは、コンサル時に、実際にニュースで取り上げられた問題を挙げ、「あなたはこの会社の社長で記者会見を行わなければいけません。どういうタイミングで、どんな記者会見をしますか?」というワークショップをやっています。

 

そのワークショップでは、その問題となった会社の、

■何が問題であったのか
■それをどう解決するのか
■今後の再発防止策を何なのか

 

といったことをポイントに考えて、実際に、会見のように発表して頂いています。

 

ここの考える癖がつくことによって、「会社の社長」という1番難しい立場から考えているのですから、ご自身の目の前の業務に対して責任をもって行動することは簡単にさえ思えてくる、と受講者のかたに思って頂けるように努めています。

 

ニュースをご覧になったとき、其々の会社の社長がどのような対応をされているのか、もしその対応に違和感を覚えたら、「あなただったらどうするか?」を大切に、自問自答してみたり、ご友人、会社の上司、周りの方とお話をしてみると感覚が研ぎ澄まされていくのではないでしょうか。

仕事ができるとは相手を満足させること

 

「筋を通す」、なんだかカッコいいこの言葉の定義をなんとなく理解して頂けたでしょうか?

 

ここまででなんとなく理解していても、どこか腑に落ちないことがあるとしたら、それは「筋を通す仕事とはどういうことなのか?」「できる仕事ってどういうことを指すのか?」が、ぼんやりとして明確になっていないからだと推測します。

 

そこで最後に、筋を通すために「そもそも仕事ができるとはどういうことなのか?」ということに触れて、この回を終了したいと思います。もう少しお付き合いくださいね。

 

さて、仕事ができると一言にいっても、いったい何をもって仕事ができると言えるのか?という疑問についてですが、ここが分かるようできちんと説明できない理由は「人によって、職種が違えば、職位が違えば、会社規模が違えば、社風が違えば、上司が違えば、その仕事ができるということの評価が大きく異なるから」です。

 

だから、様々な見解の「仕事ができる」という定義が生まれてしまうのだと思います。

 

では、どんな仕事・職場にも共通して仕事ができるとは、一言ではどんなことを言うのか?その結論を当コンサルラボとして先に申し上げたいと思います。

 

それは…

相手が欲しいと思うものを感じ取り、相手の求める完成度まで達したものを、相手の欲しいタイミングもしくは期限までに施し、相手を満足させることができる。

 

ということだと思っています。

 

では、それはどういうことなのか、以下に仕事ができる人が持っているスキルからご紹介しながら、その説明をしていきたいと思います。

仕事ができる人がもっているスキル


では、例えば、仕事ができる人って、どんなことができていて、どんな力をもっている人のことでしょうか。一般的にネットや本で言われている内容を羅列してみたいと思います。


■ミスが少く、仕事が早い。
■気づく力に長けている。
■何事も整理されており、その時に必要なものをすぐに用意できる。
■仕事の断捨離も上手い。
■仕事のゴール、目的、目標、が明確で計画上手。
■会社の役割、部の役割、自分の役割を理解している。
■采配、差配能力に長けている。
■仕事を組み立てる力、構想力がある。
■先見の明がある。
■コミュニケーションが上手。
■人によって態度を変えない。
■挨拶、感謝、お詫び、がタイムリーで、且つその気持ちが相手へ伝わる。
■敬うこと、親しみをもつこと、気さくに接すること、ここをわきまえている。
■相手の気持ちを察しようとする、寄り添う気持ちを持っている。
■相手に合わせての言葉のチョイスが絶妙。
■人から見た自分の長所、短所を理解している。
■自分の立ち位置をわかっていて、それを言動で体現できる。
■客観的、俯瞰的に物事を捉えられる。
■人に気を遣わせない気遣いができる。
■人間関係が円滑。
■オンオフの切り替えがうまく、自分のストレス回避方法を知っている。
■段取りがいい。
■交渉力がある。
■マネジメント能力がある。
■リーダーシップに長けている。
■自頭がいい。
■主体性がある。
■モチベーションが高い。
■ビジネスマナーが備わっている。
■ビジネスマインドが備わっている。
■TPOをわきまえている。
■危機管理能力に優れている。
■気遣いが素晴らしい。
■思っていた結果より期待を超える。
■グットサプライズはあってもバットサプライズが極めて少ない。
■全てがスムーズにいく下準備がなされている。
■状況判断力がある。
■情報の引き出しが多い(ビジネス知識、商品知識、ニュースなど)
■ルールやプロセスを守るところと変化していく挑戦のタイミング・バランスが上手い。
■当たり前のレベルが高い。
■やりぬく力をもっている。
■優先順位が的確。
■営業力がある。
■スキル向上を惜しまない。
■完璧主義を貫いたほうがいいところと、貫くのを控えたほうがいい判断が上手。
■柔軟性がある。 などなど


ネットや本で少し調べただけでも、ザッとこんなにも出てきます。

 

仕事ができるということの価値観も、人によって多少は異なってきますので、大げさにいうと、人の数だけ仕事ができるという評価は多岐にわたり、まだここに書ききれないほどあるということになります。

 

だけど、これを全てできるようにならないと仕事ができるということにはならない、となると、仕事ができるといわれるようになるのは途方もない道のりに思え、一生かかってしまうのではないかという気にさえなります。

 

それなのに、なぜか仕事ができる人って、人それぞれの適正等はあれど、だいたいどこに行っても、仕事ができると評価されている…。

 

では、できるという判断に至る共通点とは何なのか、一貫して同じこととは何なのでしょうか。 

 

満足の積み重ねが信頼となる


ここで前述の結論に戻ってきますが、どんな仕事においても「仕事ができる」という共通点となる根幹とは何なのか…。

 

それは、

相手が欲しいと思うものを感じ取り、相手の求める完成度まで達したものを、相手の欲しいタイミングもしくは期限までに施し、相手を満足させることができる。

 

また、少し角度を変え、できる経営層(=会社)というのは、

世の中に、より役立つ価値をつくり、会社としてより良い方向に向かうため、より良い取捨選択をし、より素敵なもの(=経営方針・売上・環境・制度)を増やすことで、よりみんな(=社員や株主)へ満足(=幸福感・お金など)を還元することができる。

 

これに集約されるのではないかと思います。

 

ここの1点はどんなに仕事の条件が違っても一貫して同じことで、様々なプロセス、方法はありますが、相手が「素晴らしいね、これって最高だね」という結果、まさしく「相手を満足させる」という最終ゴールを達成しています。

 

その「満足」の積み重ねが信頼となり、そして仕事ができるという評価に繋がるのです。この「満足」の密度を上げるツールとなるのが、先程たくさんご案内羅列した「仕事ができる人ができていること」です。

 

ここを重ねていくことで「この人は筋を通す人だな」「信頼できるな」という評価になっていくのだと思います。

 


「筋を通す」ということと「仕事ができる」ということは表裏一体なのですね。