目の前の仕事を大切にすると信頼を得る
■ただの「お茶出し」だから…
■ただの「オフィス清掃」だから…
■ただの「資料作りコピー」だから…
「あ、その通り…」と思った人は要注意かも。新人のときにこの大切さを蔑ろにしてしまった人は、後々に苦労してしまうことになるかも、です。なぜなら、これも立派な仕事。誰にでもできる仕事に思えても、立派な会社イメージの一端を担っていて、自分の対応1つで会社のイメージを左右していることがあるからです。それを理解せずにテキトーにやってしまっていると、1つ1つの仕事の意味がわからなくなってしまって、結果仕事が楽しくない…ということにもなりかねません。
例えば、お茶出し。 そういった1つ1つの細かな気配りがお客様に伝わり、「行き届いた会社だな」という印象を与えることができます。気が利く、というのは個人としても会社としても、大きなアピール要素になると思っています。 |
例えば、オフィス清掃。 |
例えば、資料作りのコピー。 ■A3、A4、縦、横、統一性はありますか? ■極端に見えにくかったり、資料をくるくると回さないと見られないという状態になってないですか? ■ホチキスの裏側が少し尖った状態になっていて、手を触れても違和感がない状態ですか? ■その資料の内容は把握していますか?誰がなんのために使いますか? ■重要度によっては、社内でも見せて良い部署とそうでない部署があります。そこは理解していますか? 社内で配慮ができないにも関わらず、社外資料作りが素晴らしいものができるとは言い難くなってしまいます。本当にできるのかなと上司に不安を与えてしまいます。 |
目的意識の違いがわかる「4人のレンガ職人」
仕事に取り組むときには「目的意識」の持ち方で次第で、その仕事の精度が変わってくる。その目的意識の違いで、わかりやすい話として「レンガ職人の話」があります。
あるところにレンガ職人が4人いました。4人ともみんなレンガを積む作業をしています。この4人のレンガ職人へ以下のように尋ねました。
「あなたはここで何をしているのですか?」
1人のレンガ職人はこう答えました。
「レンガを積んでいるのです」
次に、2人目のレンガ職人にも同じ質問をすると、
「壁を作っているのです」
さらに、3人目のレンガ職人は、
「教会を作っているのです」
そして、最後の4人目のレンガ職人は、
「人々の心を癒す空間を作っているのです」
思いの差で精度が変わる
それぞれのレンガ職人、なんとなく違いはわかるような気はしますが、それぞれの言葉にはどのような仕事への向き合い方が現れているのか。その違いとは?
1人目のレンガ職人は:
⇒レンガをただ積むだけの作業だと思っている
2人目のレンガ職人は:
⇒レンガを積んで壁を作るという目先の目的が見えている
3人目のレンガ職人は:
⇒レンガを積んで教会を作るという最終的に作りたいものが見えている
4人目のレンガ職人は:
⇒レンガを積んで教会を作りその教会が誰にどのように役立つのかまでを考えている
1人目よりも2人目、2人目より3人目、3人目より4人目と、徐々に、1つの作業を通じて、自分の最終ゴールをどれだけ明確に描いて仕事ができているのか、ということがわかります。
4人目のレンガ職人においては、その目標を達成することで、どのような貢献ができるのかという「得られる価値」までを考えている。そうすると、自然とより良い仕事をしようと、その仕事に積極的に関わる姿勢が生まれます。
ゴール設定とその先の価値
自分の仕事として思い返したとき、目の前の作業に追われてしまい、ただのレンガを積む作業になりがちになる。そうすると、そこに意味を考えなくなるので、「こんな仕事は誰でもできる、自分がするような仕事ではない」と蔑ろにしがちです。
冒頭にお話したような3つの例も、先にある価値に目を向けながらもスキルを積んでいくことで、いつの間にか自分らしい価値を生み出せるようになっていきます。
■ その仕事の最終目的は何ですか?
■その仕事を達成することで得られる付加価値とは何でしょうか?
■そのためにどんなことに気を付け、どんな工夫をして取り組みますか?
私は、ここを大切に自分に言い聞かせて仕事をしてきました。大切にし過ぎたことで、会社や上司と方向性が合わないこともあり、何のために仕事をしているかわからなくなったこともありました。
でも、このポイントを押さえて仕事に取り組むと、ただの単純作業だったところに、その人のオリジナリティが出てきて、その仕事に価値が生まれると思っています。
どんな仕事であっても、いつも人の期待値を超える仕事を意識して取り組むことで、それが周囲からの評価に繋がり、大きな仕事に結びついていきやすくなる。自分の価値観も満たすチャンスでもあると思っています。「たかが」を大切にしていると、自分の琴線に触れる価値観を巡り合えるきっかけになったりして、そしてそれが自分を満たす何よりの宝物になると思います。